いざというとき、「うちの子と一緒に避難できますか?」
地震や津波、大雨など、いつ起きるか分からない自然災害。
私たち飼い主が一番に考えるのは、「この子と一緒に、安全に避難できるかどうか」。
しかし現実には、
- ペット同伴で入れる避難所が限られている
- 吠える・暴れる・排泄が心配で避難をためらう
- そもそも、避難袋も準備していない…
そんな声も多く聞かれます。
今回は、「災害時に犬と避難するために、平時から備えておきたいこと」を
しつけ・マナー・心構えの3つの視点から、ふりふりしっぽの経験も交えてご紹介します。
【心得①】「同行避難」が基本。でも「同室避難」とは限らない
環境省は、災害時に「同行避難」=ペットと一緒に避難することが原則としています。
しかし、避難所の運用は各自治体により異なり、
- ペット専用スペースが設けられる場合
- 車中避難・テント避難が必要な場合
- 原則、ケージ内での管理が必須の場合
など、さまざまです。
【ポイント】
お住まいの自治体の「ペット同行避難マップ」や
近隣の動物避難所・受け入れ避難所を、事前に確認しておきましょう。
【心得②】愛犬用の避難バッグは、最低3日分を目安に
非常持ち出し袋(ペット用)に入れておきたい基本アイテムはこちら:
✅ フード(最低3日分、できれば7日分)
✅ 水&折りたたみ食器
✅ ワクチン証明書・迷子札・鑑札
✅ トイレシート・排泄袋
✅ タオル・ウェットシート
✅ キャリーバッグや折りたたみケージ
✅ リード(予備も!)・首輪
✅ 常備薬・サプリメント
✅ 写真(迷子時の身元確認用)
【しつけポイント①】「ハウス」に慣れておく=避難所でも落ち着ける
避難所ではケージ・クレートでの生活が基本になることが多く、
「ハウスができるかどうか」はとても大切なスキルです。
🔸 普段からクレートに入る習慣をつけておく
🔸 落ち着いて過ごせるよう、おもちゃやブランケットを入れる
🔸 扉を閉めた状態で過ごす練習もしておく
ポイント:ハウス=安心できる場所にすること!
怖い場所・閉じ込められる場所ではなく、“自分の安心スペース”として認識させましょう。
【しつけポイント②】無駄吠えや過度な興奮を防ぐ“環境慣れ”の練習
避難所には多くの人や動物がいます。
そこで大切なのが、
- 知らない人や音に過敏に反応しすぎない
- 他の犬に吠えない
- 飼い主の指示で落ち着ける
といった「環境耐性」です。
【練習のアイデア】
✔ 騒がしい公園や駅前など、音や人の多い場所に短時間ずつ慣らす
✔ 飼い主のそばで静かに過ごす練習をする
✔ 「おすわり」「まて」で落ち着かせる習慣をつける
避難所でトラブルを防ぎ、周囲の人にも安心してもらえる子に育てることが大切です。
【しつけポイント③】室内・シートでの排泄ができると安心
普段お散歩でしか排泄しない子は、災害時に困ることも。
避難所や車内ではトイレのタイミングが限られるため、室内でも排泄できる練習を。
ポイント:
✔ トイレシートを使って室内トイレを再トレーニング
✔ 「トイレ」の声かけでできるように誘導
✔ 成功したらしっかり褒めて習慣化!
※特にシニア犬や子犬は、ストレスで排泄のリズムが崩れやすいため、
柔軟な対応ができるように備えておきましょう。
犬のしつけは「防災行動の第一歩」
「避難訓練」というと人間の行動ばかりが注目されますが、
実は、犬自身の“避難力”を育てることもとっても大事!
✔ クレートや移動に慣れておく
✔ 知らない環境でも落ち着ける
✔ 排泄や無駄吠えのコントロールができる
これらができることで、「一緒に避難するハードル」がグッと下がります。
まとめ:今日からできる、犬の避難準備3ステップ
- 自治体の避難所情報をチェック(ペット同伴可か)
- 避難袋の見直し・季節ごとの備えを更新
- 愛犬のしつけ&ストレスケアを少しずつ練習!
「今はまだ大丈夫」ではなく、“今だからこそ”備えることが命を守る力になります。
ふりふりしっぽでは、これからもラナたん・ルアくんと一緒に、
“リアルに役立つ防災”をテーマに発信していきます。
次回予告
次回は、「犬と一緒に車中泊避難する場合の注意点&持ち物リスト」をご紹介予定。
避難所に入れない場合や、長時間の移動が必要なときにも役立つ内容です。
どうぞお楽しみに!