秋は日中は過ごしやすい一方で、朝晩の冷え込みがぐっと強くなります。
犬にとってこの「寒暖差」は関節に大きな負担となり、特にシニア犬や小型犬、関節の弱い犬種では症状が出やすい季節です。
「最近散歩で歩くスピードが落ちた」「階段を嫌がるようになった」――そんな変化は関節からのサインかもしれません。
この記事では、秋に気をつけたい犬の関節ケアのポイントを詳しく解説します。
1. 秋に関節トラブルが増える理由
- 冷えによる血流低下 → 筋肉や関節がこわばりやすい
- 夏の運動不足の反動 → 涼しくなって急に活動量が増え、負担に
- 寒暖差ストレス → 自律神経の乱れで体調全般に影響
- 湿度低下 → 軟骨や関節周囲の柔軟性が落ちる
👉 秋は「快適そうに見えて実は負担がかかる季節」と覚えておきましょう。
2. 見逃しやすい関節の不調サイン
- 散歩の歩幅が狭くなる、スピードが落ちる
- ソファや階段を避けるようになる
- 立ち上がるのに時間がかかる
- 抱っこのときにキャンと鳴く
- 後ろ足をかばうような歩き方をする
小さな変化も早めに気づけば、悪化を防げます。
3. 犬種別・関節リスク
- 小型犬(チワワ・ダックス・トイプー)
→ 脱臼・椎間板ヘルニアリスクが高い。冷えと段差が大敵。
- 大型犬(ラブラドール・ゴールデンなど)
→ 股関節形成不全や関節炎が多い。体重が重いので負担大。
- 短足犬種(フレブル・パグ・コーギーなど)
→ 背骨や腰に負担がかかりやすい。肥満すると悪化しやすい。
👉 秋の冷え込みはどの犬種でも注意が必要ですが、それぞれリスクの出やすい部位が異なります。
4. 室内でできる冷え&負担対策
- ベッドに毛布やクッションを追加
- フローリングには滑り止めマットを敷く(膝や腰の負担を減らす)
- 段差にはペット用スロープやステップを設置
- 暖房の風が直接当たらないよう配置を工夫
- ケージやベッドは窓際・玄関付近を避けて設置
5. 散歩・運動時の工夫
- 朝晩の冷え込みを避け、昼間の暖かい時間に散歩
- 最初はゆっくり歩かせ、ウォーミングアップを意識
- 無理なジャンプや階段の昇り降りは控える
- 散歩後は体を拭いて冷えを防ぎ、必要に応じて軽くマッサージ
6. 食事とサプリでのサポート
関節に良い栄養素
- グルコサミン・コンドロイチン:軟骨の保護
- MSM(メチルスルフォニルメタン):抗炎症・関節の柔軟性向上
- 緑イ貝パウダー:炎症抑制、関節の動きをサポート
- オメガ3脂肪酸(サーモンオイルなど):炎症軽減
- ヒアルロン酸:関節液の潤滑を助ける
食材から取り入れるなら
- 鶏軟骨・手羽元(煮て柔らかくしてから)
- 魚(鮭・イワシなど)
- かぼちゃ・きのこ(抗酸化作用で炎症予防)
7. 飼い主ができるマッサージ・ストレッチ
- 後ろ足を優しく伸ばして関節の可動域を保つ
- 腰回りを円を描くように撫でて血流促進
- 足先から太ももへ向かって軽くさすって筋肉を温める
👉 強く押すのはNG。リラックスできる範囲で。
8. ケース別ケアアドバイス
- 若い犬:予防目的で運動前後のウォームアップ&クールダウン
- シニア犬:短め散歩+休憩多め、ベッドを柔らかくする
- 肥満犬:減量が最優先。1kg痩せるだけで関節負担が大幅減
9. こんなときは病院へ
- 明らかにびっこを引く
- 触れると強く痛がる
- 足を使いたがらない
- 症状が数日以上続く
👉 早期診断・治療で進行を防げます。
まとめ
秋は寒暖差で犬の関節に負担がかかりやすい季節。
- 室内環境(冷え&滑り防止)
- 散歩や運動の工夫
- 栄養やサプリでのサポート
- 飼い主によるマッサージや観察
これらを意識することで、関節トラブルを予防し、愛犬が秋も元気に過ごせます。